私が悩んだ”あの声”の正体
ある日の朝、いつも通りオフィスに到着し、デスクに座った瞬間、あの“声”が耳に飛び込んできました。
私の背後の席にいるAさんの声です。
Aさんは明るく元気な性格で、周囲を巻き込むのが得意なムードメーカー。
そのエネルギッシュな雰囲気は素晴らしいのですが、問題は声の大きさと高さ。
まるで教室の休み時間のような、甲高く響く声が、静けさを求めるオフィスに鳴り響いていたのです。
「あの顧客はこうすれば~・・。」「この件なんだけど~・・。」といった会話が、無意識のうちに私の頭に入り込んでしまうのです。
大事な資料を作成しているときや、企画の素案を考えているときほど、この甲高い大きな声が気になりました。
「あなたは、こんな経験はありませんか?」
「どうしても集中したいのに、同僚の会話が耳に飛び込んでくる…」
「気にしないようにしても、なぜか脳が勝手に反応してしまう…」
もし、こんな状況に心当たりがあるなら、この記事がきっと役に立つはずです。
1年間、職場の“あの甲高い大きな声”に耐え抜いた私が考えた解決策を、これからお伝えしていきます。
なぜ“声”が気になるのか?
Aさんの声が、どうしても気になってしまう・・。
甲高い声・・・。
大きな声・・・。
活発で明るく、元気なAさん。
ムードメーカー的な存在は大いに認めていましたが・・。
でも、どうしても気になってしまう、あの大きな声・・。
どうして気になってしまうのだろう・・。
「そもそもオフィスであんな大きな声でしゃべるのは、ちょっと、困る・・」というのが正直なところ・・。
このような考えを持っていたことが、結局のところ、柔軟な対応を妨げてしまった要因だったのかもしれません・・。
他に考えられることは、私にはない、Aさんへのあこがれや嫉妬のような内的なもの、劣等感も否定できません。
要は、気になる存在だったのです・・。
物理的な観点から考えてみると、私の「脳」が、甲高いあの大きな「声」に反応しやすかったのかもしれません。
いったん、脳が反応して気になり始めると、それ以降、Aさんの声を耳にするたびに、頭にまとわりついて離れない・・。
しかもAさんの会話は、20分~30分程度続くのが常でした・・・。
まあ、業務に集中できない・・・。
私が仕事に取り組む態度が、生真面目で柔軟性に欠いたものだったのかもしれません。
「オフィスで会話するのは良いんだけど、ちょっと音量下げてよ!」などと強く思っていました・・。
Aさんとオフィスやオフィス以外の場所で、直接コミュニケーションする機会もありました。
そんな時は、まあ、表面上のやりとりです・・。
業務に関しては、熱心に会話をします。
その際は、Aさんの声はなんにも気になりません・・。
不思議ですね・・。
でも、直接会話する時は、ややぎこちなかったように思います。
直接会話する時は特に嫌な気持ちは一切なかったのは事実です。
ということは、私は私の業務に専念したい気持ちが強かったのも、一つの要因だったのかもしれません・・。
私が1年間感じた“あの声”の苦しみ
さて、どのように苦しかったかというと・・、まあ、苦しかったのは事実です。
いざ、企画案を作成しようと気合を入れて、デスクに座って思案していると、Aさんがオフィスに入ってきたとたん、あの大きな声がすぐ背後からおそってきます。
気にしないように、業務に集中しようと、私なりにがんばってきましたが・・・。
なかなかうまくいかないものです・・。
会話の内容が意味を持った言葉の情報として、私の脳に入ってくるのです・・・。
「聞き耳を立てる」いった表現が適切かどうか分かりませんが、会話の情報を脳はキャッチしていてしっかりと反応しているんですね。
キャッチどころか、内容を吟味して思考を広げたり解釈したりするんです・・・。
なんとまあ、これも人間の能力ですか・・・。
「いや、それは違うだろ!」
「その案は、きっと受け入れられないだろう。第一、予算が・・」
「そのようなやり方では、みんなはついていけない。現実的でない・・」
そんなこんなで、業務に向ける集中力は、30%から50%くらいしかありませんでした・・。
Aさんは、オフィスにいるときは、よく他の特定(1人か2人くらい)の同僚とよく会話していました。
あまり、複数と人と会話することはなかったです。
でも、まあ、盛り上がること、盛り上がること!
声が大きいので、オフィス内半径10mくらいは聞き取ることはできます・・。
私から4mくらい離れた背後にいるのですが、余裕で声が届きます。
他の人はどうなんだろう!?と気になりますが、見渡すとあまり変わった様子はみられません。
「私だけなんだろうか・・、私だけ‘きつい‘のか・・・。」
「一人だけ・・私だけ・・・。」と思うと、なんだか‘つらく‘なります・・。
Aさんに直接「もうちょっと控えめに会話してくれませんか。」なんて言える勇気もなく、ただ、ただ、困っていました・・。
その状態が、ずっと1年間くらい続きました・・・。
まあ、きつかったです・・。
「またか・・、あの声なんとかしてくれないかな・・・。」
「お・・、今日は、Aさんが、オフィスにいない・・。ラッキー。」
毎日が、その繰り返し・・。
「いつまで続くんだろう・・。」
「なんとかしたい・・。」
私は、毎日が恐怖でした・・。
私が見つけた対処法
1年間我慢しているわけにもいきません!
対策を考えました。
だって、業務に支障がでるから!
私は、「Aさんが定時に帰宅する、出勤もギリギリ間に合うくらい」という点に着目しました。
まずは「相手を知る」ところから。
「あ、そうか。だったら、朝早く出勤すれば・・・」
私は、さっそく実行に移しました。
1時間~2時間早く出勤するように、家族にも協力してもらって生活全体を組み直しました。
早朝のオフィスは、少数精鋭の同僚が、淡々と働いています。
会話はありますが、人の絶対数が少ないので、ほとんど気になりません。
むしろ、刺激になって集中して思案などができます。
私は、この時間を有効に活用することにしました。
この時間帯に出社している同僚や上司は、みんな効率的に業務を遂行するために緊張感をもって集中しています。
必要に応じて相談をすると、非常に質の高い返答がかえってきます。
まさに、私が求めていたコミュニケーションです。
こういった会話は、楽しいものですね!
さて、Aさんが出社してきました・・。
存在感があるので、オフィスに入ってくるとすぐ分かります・・。
まもなくして、大きな声で会話が始まりました!
私の脳は反応し始めます・・。
でも、いくらか大丈夫!
だって、重要な案件の思案や作業などは、ほぼ済んでいるのですから!
あとは関係者とやりとりしながら、修正に修正を重ねていく業務です。
私は、必要に応じてですが、意識して席を立って動きまわるようにしました。
関係者と情報交換するためです。
デスクにへばりついている時間が長いと、声でだんだんつらくなってくるので・・。
仕事がはかどるようになってきました!
席に戻ると、Aさんがいます・・。
Aさんは変わりません・・。
そこは、もう割り切って我慢するしかありません。
自分の席でできることをします。
集計作業や単純作業などなど。
「さほど、注意集中を要しない業務なら大丈夫」と言い聞かせて!
こうして1年間がんばってきました。
あの声に対する苦手意識や苦しみは、あまり変わりません。
ただ、自分の行動を変えただけです。
以前より、滞りなく業務を遂行できるようになってきました。
良かった・・。
「でも、来年度もずっとこんな感じか・・。」
じゃあ、自分にできることはなんだろう・・。
考えた末、Aさんのいないオフィスに自ら移転する計画を立てました。
ちょうどかねてから、どうしてもやりたい部署がありました。
そして、上司に直接嘆願してみました!
やや手こずりましたが、粘って移転を勝ち取りました!
今、念願の部署に配属されて、とても充実した毎日を送ることができています。
もう、悩むことなんてありません!
恐怖で怯えることなんてありません!
心底、良かった!と思っています。
まとめ
どうでしたか。
私自身のエピソードを紹介させていただきました。
「職場の騒音が気になるあなたへ。1年間耐え抜いた私が考えた“解決策”」
職場の騒音は、他人事ではありません!
けっこう、つらいことなのです・・。
配置換えを嘆願して、その声から遠ざかるのもよし!
勤務時間を工夫するのもよし!
自分の席を離れて、あちこち移動するのもよし!
別室のミーティングルームを活用するのもよいでしょう!
もう我慢するとか、耐えるとかは、「なし」にしましょう。
つらいものはつらいんです・・・。
自分ができることを精一杯考えて、果敢に行動していきましょう!
試行錯誤しているうちに、これだ!と思えるような環境が見つかるはずです!
これからも一緒にがんばりましょう!
最後まで、お読みくださりありがとうございました。
最後に、私、結城一郎が執筆したキンドル本を、ここで紹介させていただきます。
会社員として、長年働いてきた経験を、この本にまとめました。
近年課長として、プロジェクトチームをまとめる役に就きました。
その際に経験した、リーダーとして試行錯誤した体験談をまとめたものです。
あなたの、会社員としての、生き方や在り方に、少しでも参考になれば幸いです。
ご興味があれば、ぜひ手に取り、お読みください。
それでは!また!