結城 一朗– Author –
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人生・生き方
第7話|空白の中で、僕は働き始めた
大学を卒業した朝、 僕の頭の中は、空白だった。 何かをやり切った感覚も、 胸を張れる実績も、 次に進むための確かな自信もなかった。 教員採用試験は不合格。 それも、予想通りの結果だった。 大学4年間、 真剣に自分と向き合わなかった。 そのツケが、 ... -
人生・生き方
第6話|うまく生きられなかった4年間
大学に入学したとき、 正直、うれしかった。 教師への道が、 現実的になったこと。 受験を乗り越えたという感覚。 そして、 彼女の近くで暮らせること。 一人暮らしも始まった。 祖父母や母が、引っ越しを手伝ってくれた。 今はもう天国にいる祖父母の顔を... -
人生・生き方
第5話|何者でもない時間が、僕を前に進めた
サッカーから、静かに離れた。 卒業するまで、戻ることはなかった。 逃げた、という感覚はなかった。 でも、胸を張って前に進んでいる感じでもなかった。 何かを失ったまま、 ぽっかり空いた場所を、 そのまま抱えているような感覚。 おぼろげに、 何もな... -
人生・生き方
第4話|一度、立ち止まるしかなかった
悔しかった。 本当に、悔しかった。 サッカー部から離れたとき、 頭の中はぐちゃぐちゃで、 自分が何をしているのか、 正直、よく分かっていなかった。 ただ、 このままではいられない、 それだけは、はっきりしていた。 きっかけは、 高2のある日の、部室... -
人生・生き方
第3話|努力しても、届かない場所があった
高校受験の勉強は、正直、楽しかった。 特に数学が好きだった。 図形、文章問題、証明。 考えれば考えるほど、少しずつ形が見えてくる。 夜中の12時を過ぎることもあった。 今なら絶対にやらない。 疲れて翌日に響くし、 分からなければ答えを見て、やり方... -
人生・生き方
第2話|相対的に、下がっていっただけの話
中学3年になると、 教室の空気が、少し変わった。 それまでと同じ学校、 同じ友達なのに、 どこか張りつめた感じがあった。 周囲が、一気に受験モードに入ったのだと思う。 僕自身は、 急に何かができなくなったわけでも、 勉強を投げ出したわけでもなかっ... -
人生・生き方
第1話|中学1年の僕は、ちょっと扱いづらい生徒だった
今振り返ると、 中学1年生のころの僕は、 先生にとって、少し扱いづらい生徒だったのだと思う。 実は、担任の先生が苦手だった。 理由をはっきり説明できるわけでもない。 今思えば、思春期特有の、大人全般に対する反抗心のようなものだったのかもしれな...
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