はじめに
働き盛りの私たちは、仕事や家庭に全力を注いでいる中で、突然の親の介護という課題に直面することがあります。
私もその一人です。
仕事で成果を出し、家族を守り、社会に貢献するという責任に加え、親の健康と安全を守るという新たな使命があります。
親の介護は、心身の負担だけでなく、時間や経済面でも大きな影響を及ぼします。
一人で抱え込むにはあまりにも重い課題です。
私は妻や妹と協力しながら、制度を活用し、現実的な選択をすることで乗り越えてきました。
本記事では、私自身の体験をもとに、親の介護に向き合う際の考え方や工夫を紹介いたします。
参考にしていただき、あなたに合った道を見つけるヒントになれば幸いです。
状況と課題
それは、突然でした。
母の心身の状態がこれほどまでに悪化しているとは・・・。
実は、母とは10年ほど、まともに会っていませんでした。
そんな状態の中、妹から母の状態が良くないと連絡がありました。
弟が母をみていたのですが、経済状態が悪化して、母の面倒がみることができなくなったということでした。
私は、妹とともに母を訪ね、状況を確認しました。
予想以上でした・・。
歩行が不安定、しかも視力が物凄く落ちている・・・。
母はほぼ一人で、猫と一緒に暮らしていました。
衛生状態も良くない住環境・・。
私は、母をみて課題を2つ見定めました。
健康的な生活を取り戻すこと、生活の拠点を定めること・・。
家は、差し押さえられることになりました・・。
調べているうちに、母は医療機関に通っていないことが分かりました・・。
私が選んだ解決策
私は、「介護保険制度を活用して、さまざまなサービスを受けることで、健康的な生活を送る」ことを最優先の課題としました。
その日のうちに、地域のケアマネージャーへ連絡し、相談へ行きました。
医療との関係を数年前から断ち切っていたようなので、早急につなげる必要があると判断しました。
数日後、近くの総合病院に母を連れていくことにしました。
私は仕事で、平日付き添うことができないので、妻や妹に頼みました。
予想通り、検査入院が必要でした。
1か月間の入院。
その間、私はケアマネージャーさんと相談です。
いろいろな選択肢があったのですが、近くのシニアマンションを母の居住地としました。
このシニアマンションの中には、デイサービスを利用することができます。
母は、ほとんど家から出ない生活をしていました。
他者とかかわりを持つ機会は、ほぼ無し・・。
身体を動かすことも、ほとんどしていないようでした。
私は、妻や妹と協力して、介護保険サービスを受けるための手続等を行いました
そして、デイサービスなどの必要な福祉サービスが受けられるよう、手続きをしました。
デイサービスは、身体の状態を把握して、身体活動やレクリエーションを行ってくれます。
また、他の利用者さんと会話などをして、他者とつながりを持つことができます。
母はシニアマンションで生活を始めました。
マンションには、同じような状況の高齢者がたくさんいらっしゃいました。
毎日、他の居住者さんと食事を一緒に食べます。
こおことにより、生活の中で人とのかかわりが生まれました。
いままで、引きこもり状態であったのが、うそのようです。
しばらくすると、母の表情がずいぶんと明るくなっているのに気付きました。
それは、シニアマンションの利用者さん、デイサービスの職員さんのおかげだと思います。
よかった・・。
医療機関とつながりをもてたことで、健康状態も良くなっていきました。
母の生活がしだいに安定してきました。
よかった・・。
学んだこと
親の介護が必要になった時、必要な福祉サービスをケアマネージャーさんと相談しながら模索していくことが、何よりも重要です。
決して、一人で抱え込むのは避けましょう。
妻や兄弟姉妹等と、情報を共有しながら協力体制をつくっていくことも必須です。
仕事で忙しいなら、仕事が終わった後や休日を活用します。
医療機関への通院は、付き添いが可能な人が行くようにします。
仕事で行くことができない私は、勤務時間以外でできること(ケアマネージャーさんとの打ち合わせ、妻や妹との連絡調整、経済的な支援など)をしました。
支援者間で情報共有しながら、目指すべき方向(母の生活の安全や安心)を同じくして、それぞれのできることや強みを生かしていく。
まるで、仕事のプロジェクトみたいですね・・。
そうです、介護はチームワークが何よりも大切。
関係者と、意見の相違や摩擦が生じることもあるでしょう。
でも、率直な意見を出し合って支援者間の合意のもと、課題に立ち向かう体制を構築したほうが良いと思います。
率直な意見交換がないと、支援の偏りや不満が蓄積し、遠からず協力体制にヒビが入るからです。
大切な局面で崩壊しかねません。
持続的に向き合う基盤をつくることが何よりも大切だと思います。
まとめ
「40代後半、働き盛りの私が選んだ親の介護との向き合い方」というテーマで本記事を紹介させていただきました。
親の介護に直面した際、あなただけで抱え込んではいけません。
近親者やケアマネージャーさんと、協力体制を築きましょう。
情報を随時共有しながら率直な意見交換を行い、目標を同じくしてチームで向かっていくのです。
あなたがリーダーシップをとっても、他の方がとってもかまいません。
とにかく、一人で抱え込むのはよして、チームで対応していきましょう。
ただでさえ忙しい40代後半・・。
自分でできることはごくわずか・・。
みんなで協力して対応することで、大きな力を発揮します。
介護は、「おたがいさま」という考えも必要です。
いずれ、私もあなたも介護を受ける側になるでしょう。
大切な家族の安心や安全のために、あなたができることをしましょう!
一緒にがんばっていきましょう!
本記事が、あなたの状況に合った道を見つけるヒントになれば幸いです。
最後まで、お読みくださりありがとうございました。
最後に、私、結城一郎が執筆したキンドル本を、ここで紹介させていただきます。
会社員として、長年働いてきた経験を、この本にまとめました。
近年課長として、プロジェクトチームをまとめる役に就きました。
その際に経験した、リーダーとして試行錯誤した体験談をまとめたものです。
あなたの、会社員としての、生き方や在り方に、少しでも参考になれば幸いです。
ご興味があれば、ぜひ手に取り、お読みください。
それでは!また!